2006年06月

2006年06月21日

米国産牛肉、本当に輸入再開して大丈夫?

こんなことでいいのか?
米国産牛肉7月末にも輸入再開。。。
牛肉輸入再開条件、政府決定 20日夜にも日米合意へ
こんなニュースが飛び込んできた。急ぐ必要があるのか?
ジュネーヴでの日米農相会談、米国での日米首脳会談へのおみやげとしか思えない。
政府に委託されている専門家なんて現場のことは何も分かっちゃいない。
っていうか、分かるわけがない。
湾岸警察署 青島俊作 の言葉を借りるが、
「事件は会議室で起きてるんぢゃない!現場で起きてんだ!!」って叫ぶよ俺は。

政府(厚生労働省)は「輸入されたものを抜き取り検査でなく全て開封して確認する」と胸を張っているが、
見ただけで「これはBSEのリスクがないもの」ってわかるの?
それならなんで今、国内の牛を精密に全頭検査してるの?
どう考えてもおかしいよね〜。生活者をバカにしてる。

去年、輸入が再開されたのものの、検査で引っ掛かったためにまたすぐに輸入停止。
これはアメリカ(米国産牛)にとっての痛手だけではなかったんです。
生活者にはスーパーで並んでる肉が国産か米国産か表示で分かりにくいし、
一時的に米国産牛が入ってきてるから偽装も怖かったのだろう、
牛肉やめて豚肉・鶏肉という心理がはたらいて、間接的に国産牛肉も消費が低迷した。(と僕は読んでる(^^ゞ)
実際、うちのレストラン FIRE HILLも順調に月ベースで前年比をすべて上回っていたのに、輸入再停止に時期を同じくして前年を下回ってしまった。(;_;)
まあそれも一時的で収束してくれ、今はまた順調に推移している。(安全な黒毛和牛肉だけを提供してるからであろう)ありがたい。m(__)m
ただ、停止・再開を繰り返していると本当に何を信じていいか分からなくなり、
しまいには牛肉離れが本当に起こってしまいかねない。
そうならないためにも、僕サムライ・カウボーイがここで日本の牛肉の生産現場〜流通のことを正しく伝えていかなければならない使命感にかられている。

今後のブログに期待しててください。絶対やりますから!

ですから、流通〜食卓までのこと、皆さん教えてください。
どんな感覚や思いで牛肉を食べてるのかを・・・


それと親愛なるアメリカのカウボーイたちへ

プライドあるカウボーイなら、きちんと主張してくれ。
自分たちが丹誠込めて育てた牛肉が、日本で評価されてないんだよ!?
牛たちはひとつの命を人間に捧げてる。おなじ捧げるなら喜ばれる方がいいに決まってる。
プライドをもって仕事してるなら、そのプライドを見せてくれ。
でなければカウボーイに憧れてた俺の少年時代の思い出を返してくれ!
お互いカッコよく生きようぜ!!

サムライ・カウボーイより

samurai__cowboy at 01:20|この記事のURLComments(3)TrackBack(0)

2006年06月19日

血統書付きのステーキと僕の信条

6月14日(水)のKBC放送「アサデス。」で、梶岡牧場の安愚楽ステーキが紹介された。
http://www.kbc.co.jp/tv/asadesu/


そのせいだろうか、安愚楽ステーキをほぼどのテーブルでもオーダー頂いた。m(__)m
ほんとにありがたいことです。

このステーキには血統書が付いているのでサービスの際、お見せするようにしている。
それには、その牛の名前、鼻紋(人間でいう指紋のようなもの)、曾じいさんまでの家系図などが記されている。
世界中にある牛肉の中で、ここまできちんとした血統書を持つ牛肉は日本の黒毛和牛だけ。それを育てている者としては食べてもらう人にそれを伝えたい。

でも、それが食べる人にとって必要かどうか、どう感じるかは、その人の価値感で大きく違いが出ることに気づいた。
ある人は興味深く、血統書に書いてある項目も「これは何?」「どういう意味?」と質問され、会話もよりマニアックな飼育のことまで及んだりすることもある。
一方、口には出されないが、血統書とか「リアルな話は聞きたくないわ。私は美味しくお肉を頂きたいの。」という感じの方もいらっしゃる。

生産者が伝えたいと思ったことが、必ずしも求められていることではないのかなぁ〜と少し考えさせられることがしばしばある。

そんなとき、大学時代の恩師が僕たち学生に質問したフレーズがいつも頭をよぎる。
「今まで食べた中で一番美味しい思ったのは何?」
「なぜ美味しいと思ったのか?」
「ではそれを食べたときの状況は?(誰と・どこで・どんな雰囲気の中・健康状態・精神状態は?)」
→「美味しく感じるのは人それぞれの考え方、状況によるところが大きい。」と。

でも、すべての人に僕の気持ちは伝えたい。。。
芸術品ともいわれる世界最高の霜降り具合は、血統も大切だが、それを活かすかどうかは管理次第。
そこはサムライ・カウボーイの腕の見せ所。気の遠くなるような作業を365日、一頭一頭の健康状態を確かめながらやっている。
また抵抗力の弱い仔牛の世話は人間の赤ちゃんと同じように一時も気が抜けない。
まさに「生と死」が隣り合わせにある毎日は厳しいし、こうして一生懸命育てたものだからこそ、きちんとした扱いをし、食べ方をしなければと思う。
「きちんと命をいただく。。。」それは食材に対する礼儀だと思う。
同じひとつの命をいただくのであれば、「美味しい」といってもらえるような牛に育ててやりたい。これが僕の信条である。



だからこそ美味しく食べて頂き、そしてそれを「心に残る思い出」にして頂けるよう伝え方をもっと工夫しなければ。。。
そして僕が大学時代に質問されたことと同じ質問をされたときに「梶岡牧場で食べた血統書付きのステーキが一番美味しかったよ。」といわれるよう日々頑張りますね。

samurai__cowboy at 04:41|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年06月14日

熱きサムライはここにもいる!!

とうとう、っていうか遅ればせながらブログ始めました。

巷では青サムライが話題をかっさらってますね。

僕も青サムライが誕生するずっと前から、サムライ・カウボーイ(日本の牛飼い)として誇りをもって日々頑張ってます。同じサムライとして頑張って欲しいです。ガンバレ!!

牛に関すること、食べ物に関することなど、生産現場に身をおいているからこそ伝えられるマニアックなこと・思ったこと感じたことを僕なりのフィルターを通して綴っていきますので共鳴された方、コメント・トラックバックよろしくお願いします。



数年前、BSE問題の牛肉ばなれでホントにどん底を味わいました。。。


そのどん底から這い上がろうと頑張って、何とか生き残ってます。
でもそのおかげで今、胸を張って日本の黒毛和牛は「世界最高の品質」と「世界最高の安全」を手に入れたと誇れます。そのあたりのことも少しずつ共有していければと思います。

samurai__cowboy at 23:53|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)